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2022.09.28#地域連携

2022年度全学研究プロジェクト
「島コショウの6次産業化による地域づくり」

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                ? ?ピィパーズ(島コショウ)プロジェクト班の農園見学

                 日時:2022年9月23日(金)9時~12時

                 場所:太陽の島コショウ農園(糸満市真壁トモノ原1906-1)

9月23日、秋分の日のさわやかな陽光を浴びながら、ピィパーズプロジェクト班は糸満市にあるピィパーズ畑を訪問しました。

これから研究プロジェクトを始めるにあたり、まずはピィパーズを育てている方の話を聞き、苗の様子を観察し、実際に実をかじってみようということになったわけです。

今回、本プロジェクト班の団体メンバーである沖縄県ピィパーズ生産推進協議会(略称:沖ピ協)の西表秀夫さんのご尽力により、同会の東濱永松さんが3年前に始めたピィパーズ農園を見学させていただく機会を得ました。

農園には開放的な母屋が整備されており、そこでまずは西表さんからピィパーズについての基礎知識をレクチャーいただきました。

レクチャーの内容は、主に栽培方法と収穫からスパイスに加工するまでの伝統的な工程で、ご自身の経験を詳しく語ってくださいました。

<レクチャー>

  • ピィパーズの家庭菜園を楽しむ??立架フェンスでの栽培の方法
  • 大規模農園の事例紹介??島ファーム、チバテー農園
  • ピィパーズ栽培管理について
  • 蕾から赤く収穫までの過程
  • 生実の乾燥までの工程
  • コショウと長コショウ(ピィパーズ)との比較
  • ピィパーズ、ヒハツ、ハイゴショウとの比較(葉脈波形の違い)

<試食品>

  • 生実のペースト(生実?シークヮーサーブレンド)
  • ピィパーズ生葉粉砕のティパックお茶
  • ヒハツの生葉粉砕チィパックお茶

与那国島産黒糖とコラボ加工品

意見交換もたっぷり行いました。

栽培の難しさ、土壌や気候による品質の違い、そして伝統的な製法が果たしてピィパーズ独特の香辛を十分に引き出しているのか等々、まだ分からないことが多いことを認識し、新たに解明すべき課題が浮かび上がってきました。

実際、今回の研究プロジェクトに対する西表さんや東濱さんの期待の大きさを感じました。

本研究プロジェクトの発起人であり、香りのまちづくりに長年取り組んできた沖大名誉教授の山門健一先生は、このピィパーズの品質について香りによるところが大きいのではないかというところに着目しています。

シナモンの香りを醸すと思われる化学物質の含有量が、生実の成長度合いや収穫後の保存方法によってどのように変化するのか、伝統的に行われてきた製法をもとに明らかにしていきたいと考えています

今回のレクチャーと意見交換によって、これからピィパーズの成分分析をどのように進めていくか、試料の条件など多くのヒントをいただけたと思います。

健康栄養学部の先生方は、分析計画と実験結果を生かした沖大ブランドの商品づくりのイメージをつかめたようでした。

最後に、希少なヒハツとヒハツモドキの葉のお茶をそれぞれ試飲させていただきました。

ヒハツはインドナガゴショウ、ヒハツモドキはジャワナガゴショウのことです。沖縄在来のナガゴショウは、ジャワナガゴショウです。ヒハツの名でいろいろ商品化が進んでいますが、それらはヒハツモドキです。混乱しそうですが、ヒハツモドキの葉のお茶の方がどちらかというと体に良さそうな味がしました。

(報告:地域研究所スタッフ)