3月20日、歴史研究を行う大学院と経法商学科の学生が石嶺公民館（那覇市）からの依頼を受け、地域づくり活動に取り組みました。

この日は9人の学生が石嶺公民館が企画中の講座を体験。那覇市石嶺小学校区まちづくり協議会会長の玉那覇善秀さんの案内の下、史跡名勝天然記念物「伊江御殿別邸跡」などを巡見しました。

琉球王国の王都であった首里のとなりに位置する石嶺町にはたくさんの史跡が現存しています。県内最古の亀甲墓と言われている「伊江御殿山（墓）」や琉球王府に関連する最も格式の高い伊江氏の別邸庭園「伊江御殿別邸跡」はとても貴重な史跡です。伊江御殿別邸跡は識名園と同じく池のまわりを歩きながら景色の移り変わりを楽しむことを目的とした「廻遊式庭園」の旧態が残り、地方における上流階級の庭園として芸術上?観賞上の価値が高いとされています。一般公開はされていない場所で、学生たちの指導にあたる前田舟子先生も初めて入る場所とあって、学生たちも那覇市文化財課の方のお話に真剣に耳を傾けていました。

この日はあいにくのお天気となりましたが、貴重な散策とあって学生たちはおよそ2時間の行程をとても集中して記録していました。学生たちの意見を反映し、今後石嶺公民館では地域への関心を高めてほしいと青年向け講座として、開講を進める予定です。